うめはらなかせのレパートリーになった歌について

 
 
    歌についてのあれこれを、うめはらが語っていきたいと思います。
第1回「おたすけ」   第2回「I will」  第3回「Wednesday Morning,3AM」
第4回「お富さん 第4.5回「銀座カンカン娘」  第5回「leaving on a jet plane
第6回「海をみていた午後」 第7回「We Are The Champions」  
 
 
第1回はオリジナル曲の「おたすけ」──。
 
なかせさんとの出会いはPP&M掲示板がきっかけでしたが、バンドを始めるきっかけとなったのが、「おたすけ」です。
この曲がやりたいから、いっしょに歌いませんかとなかせさんからメールをいただきました。うれしかったですねえ。
以前にもこの曲を好きだと言ってくれる人はいたのですが、自分が歌いたいと言ってきた人は、なかせさんが初めてでした。
 
 
「おたすけ」をつくったのは20代前半ごろ。 子どものころからSF小説が好きだったので、かねてからSense of Wonder(不思議さに驚く心)を歌にできないかと考えていました。で、あるとき、ポール・マッカートニーの「Baby’s Request」という曲を聴いて触発され、するするっと出来上がったのが、この曲です。ま、曲調はポールのとは似ても似つかないんですけれどね。
 
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タイトルは筒井康隆のショートショート「おたすけ」からいただきました。
内容はまったく関係ないので、題名だけ。ちなみに小説の「おたすけ」もかなり面白かったですよ。
 
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ぼくが通った「京都市立永松小学校」は寺町仏光寺あたりにあって、まわりをお寺とお墓に囲まれていました。
そのお墓のなかに大きな銀杏の木があって、小学生のあいだでは「おばけいちょう」と呼ばれ、畏怖の対象でした。
 
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ちなみに、20代中頃くらいのとき、この曲をニューエデンのメンバー3人で(ということは3声で)ハモったことがあります。「ナイスエイジ」(”ええトシして”の意)という即製のバンド名で、ステージでも歌った記憶があります。なので、いまぼくがつけているハモの八割がたは、ニューエデンのリーダーだった千田君考案によるもの。このときの3声の「おたすけ」も録音しとけばよかったなあ。
 
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おたすけ
やまのねどこに おひさま 眠る
くもでお月さん おめめを こする
この道 通って 忘れもの
とりに帰るのがこわい
森のキツネさん なに見て 化ける
おばけイチョウは 頭(こうべ)をたれる
ススキさらさら 素足をなでる
カエルの声に  かけ出した
鼻緒が切れちゃった
石の地蔵さん おたすけ おたすけ